オイル
20日以上たったか……。
10月だぜ、ビビるネ ただいま各種進行中 そういえば、やっとこさ『崖の上のポニョ』を見た 前日に数年来の友人たちが結婚し、感化されたか、はたまた単純に二日酔いで嗜好回路が直情と直結してたせいか、開始15分ほどでボロボロ泣いてしまい、そこからとまらなかった 連休の中日の昼かなんかで子供が沢山の超満員だったけどいちばん泣いていたのは私だろう 『ポニョ』はすでに色々なところで論じられていて、中には沢山の批判もあるようだが、個人的にはとっても楽しめたんだと思う 圧倒的なスケールのアニメーションは圧巻の一言 で、画面上所狭しと古代魚の群れが飛び交う様はまるで『ナウシカ』で巨大化した昆虫が跋扈する姿と重なりそういう意味での(ファンにとっては)懐かしさや情感も引き出された そして二つの角度から描かれる親と子のストーリーには、宮崎駿の持つ、ゆがんだ母性が垣間見られたと思う 男性性がもつ母性とでもいうのだろうか それは、彼が孫や子に向ける物語を作り始めたときから垣間見られてはいたのだが、『ポニョ』で、ストーリーを極力単純化したことによって一気にあふれ出したものだと思う 『風の谷のナウシカ』から一貫して、彼の作品は愛(受容)と冒険(抵抗)という二つの対立軸の均衡を保ち作品をつくり続けてきた。 それが『千と千尋の神隠し』以降から、そこここで「子供向けの映画を作る」と言いはじめてきた その上で、これまでは彼のもつ少年的な希望や野心が、母性的な表現を押しとどめてきたのだが、『ポニョ』でそのたががはずれ一気に母性に振れ切った作品になったといえるのではないか かつてはまでは、その対立軸があったからこそ、マッチョなものに堕することなく、常に中世的な場所にいられ多くのファンを獲得する説得力のあるストーリーとなっていのだろう 老成により、マッチョイズムすらも受け入れることになり(または母性で飲み込む)、このような去勢された作品となったのではいだろうか そんなことを考えて見てたら異様に泣けてきた おじいちゃんになったんだねって もちろんそんな背景関係なくとっても楽しめる作品ではあるのだけど。
by U-the-zannen
| 2008-10-02 13:49
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